小さな出来事の積み重ねを語るブログ

2010年8月12日木曜日

少子高齢化で孤独死は加速する

最近ニュースで行方不明者の超高齢者の話が出ている。また親族による高齢者の殺人事件も発生した。いずれにしても人生の最期としてはなんとも悲しい話である。おそらく看取られないで逝ったり、法的にきちんと整理されないうちに過ぎ去ったりしたのだろう。縁を大事にする日本文化として、何かがおかしくなっている。それとも新しい流れに移行しつつあるのか。

今では核家族というのは普通になっているのだが昔は違った。両親と子供夫婦が同居する拡大家族が主流だった。国民におなじみのサザエさん夫婦がそれに当たる。アニメで見ていくとわかるように、両親と子供のつながりというものがとても強い。また地域とのつながりもあるのだ。昔の日本は縁でつながった社会だったのがよくわかる。経済的に貧しくても、人情味が豊かな生活だったかもしれない。しかし政治的・経済的な構造の変化によって核家族が増えはじめた。大学への進学や就職を機に、親元を離れる人が出てきたのだ。最初に断っとくが、核家族が悪いというつもりはない。人間的に成長するし、さまざまな長所もある。だがその副産物として血族や近所との交流が少なくなってしまった。そして自分が年老いたときに、いつの間にか孤立してしまうという流れになる。

また最近、熟年離婚というのは一種のブーム(?)となっている。新婚当初はアツアツだったのだが、年をとるとお互いの悪いところが目に付いてくる。それが増幅して離婚に至ってしまう。特に家庭を顧みなかった仕事人間によく見られる。夫のほうは妻を大切にしないのでコミュニケーションをとらなくなるし、一緒にいる時間がなくなってくる。そしていざ定年退職をすると、趣味を持っていないので家でゴロゴロするのだが、それが妻にとってたまらなく嫌なものになってくる。それが離婚の原因となってくるのだ。離婚しても女性は強いものだが、男性は仕事以外の応用が全く利かないので、何もできないうちに孤独死をしてしまう。

孤独死が今話題になっているが、これからその数がもっと増えていくだろう。なぜならば今の日本は少子高齢化社会だからだ。しかもその進行が急激に進んでいる。そうなったときに、縁が希薄なこの社会で高齢者はどう乗り越えていくのだろうか。おそらくかなりの数の人が悲惨な最期になってしまうだろう。時代の流れというものは本当に怖い。これからどうなっていくのか非常に気になるところである。

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