2010年度のギリシアの財政危機について、各国のメディアが話題に取り上げている。
発端はギリシアの前政権が、巨大な財政赤字を隠蔽したのだ。
その結果、ギリシアの国債が大幅に格下げされ、デフォルトしかけている。
ギリシアのGDPは世界26位で、規模は日本の10分の1以下。
世界の総生産からみると、たった0.5%しかない。
これだけみると世界に影響を与えるほどの国力はもっていない。
仮にギリシアが消滅しても世界は微動だにしないはずだ。
そんなギリシアだが、なぜこれほど注目を集めるのか。
実はギリシアはEUに加盟していて、通貨がユーロになっているのだ。
通常、一国の財政が破綻すると、その国の通貨は暴落するものである。
すると輸入品が高騰するために、激しいインフレに見舞われる。
物価が底なしに上がるので、生活は苦しくなるのだ。
だがギリシアはユーロを使っているので、通貨危機はギリシアにとどまらない。
ユーロを使用している国が、巻き添えを食らってしまうのだ。
ドイツ、フランス、イタリアのような大国でも影響を受ける。
通過の暴落とまでは行かないまでも、経済が大きく停滞するだろう。
EU諸国はそうならないように、ギリシアへの財政援助を考えている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以上がギリシアの財政危機についての大まかな流れである。
ここからはギリシアの財政危機から見えてくる、2つのポイントを説明していきたい。
1.日本の国債デフォルトの防御対策
今、経済誌やビジネス書などで盛んに、日本の国債について述べられている。
知ってのとおり日本の国債はGDPを上回る膨大な額である。
すると返済は困難なので、いつか必ずデフォルトをするというものだ。
しかも遠くない将来、そのときが訪れるであろう。
すると通貨が暴落して、生活が困難になるだろうといわれている。
多くの人が、見通しの立たない生活を強いられるのだ。
そのときに指針となるのは各国の財政破綻である。
最近ではアイスランド通貨のクローナが暴落した。
そして今回はギリシアの番である。
これらの国を注意深く観察すると、経済の動向がよく見えてくるはずである。
すると資産運用のコツが身についてくる。
うまくいけば日本の通貨危機で、財産を大きく増やすことも可能になる。
2.第二のリーマンショック再来
これはすぐに起こるかもしれない。
ギリシアの国債は日本と違い、外国の投資家によって多くが買われている。
これが債務不履行となったら、欧米の金融機関が打撃を受けるかもしれない。
すると企業への融資が減って、多くの国で不景気になる。
こうならないように各国の政府は、ギリシアへの緊急融資を発表している。
しかしこの危機を回避しても、今度はユーロ不信が待っている。
今回の危機で、ユーロのアキレス腱が発覚した。
その結果、急激なユーロ安に陥った。
為替の急な変動は、ユーロ圏の企業に大きな影響を与える。
次第にユーロ圏にとどまらず、全世界に波及していくものだ。
現に日本の株価も急激に下落している。
こうなると、いつ恐慌が発生してもおかしくない状態になる。
そう、第二のリーマンショックである。
しかも起こる確率は決して低くない。
企業や個人はこの可能性を考慮して、意思決定を行ったほうが無難かもしれない。
小さな出来事の積み重ねを語るブログ
2010年5月9日日曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
少し紛らわしいので確認したいのですが、イギリスはユーロ導入国ではありません。ポンドです。
返信削除>匿名さん
返信削除間違いの指摘ありがとうございます。
早速、修正いたします。
確かにギリシアの影響は受けますが、ユーロではありませんでしたね。
失礼しました。