小さな出来事の積み重ねを語るブログ

2010年5月9日日曜日

ギリシアの財政危機から見えてくる2つのこと

2010年度のギリシアの財政危機について、各国のメディアが話題に取り上げている。
発端はギリシアの前政権が、巨大な財政赤字を隠蔽したのだ。
その結果、ギリシアの国債が大幅に格下げされ、デフォルトしかけている。

ギリシアのGDPは世界26位で、規模は日本の10分の1以下。
世界の総生産からみると、たった0.5%しかない。
これだけみると世界に影響を与えるほどの国力はもっていない。
仮にギリシアが消滅しても世界は微動だにしないはずだ。
そんなギリシアだが、なぜこれほど注目を集めるのか。

実はギリシアはEUに加盟していて、通貨がユーロになっているのだ。
通常、一国の財政が破綻すると、その国の通貨は暴落するものである。
すると輸入品が高騰するために、激しいインフレに見舞われる。
物価が底なしに上がるので、生活は苦しくなるのだ。

だがギリシアはユーロを使っているので、通貨危機はギリシアにとどまらない。
ユーロを使用している国が、巻き添えを食らってしまうのだ。
ドイツ、フランス、イタリアのような大国でも影響を受ける。
通過の暴落とまでは行かないまでも、経済が大きく停滞するだろう。
EU諸国はそうならないように、ギリシアへの財政援助を考えている。

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以上がギリシアの財政危機についての大まかな流れである。
ここからはギリシアの財政危機から見えてくる、2つのポイントを説明していきたい。

1.日本の国債デフォルトの防御対策
今、経済誌やビジネス書などで盛んに、日本の国債について述べられている。
知ってのとおり日本の国債はGDPを上回る膨大な額である。
すると返済は困難なので、いつか必ずデフォルトをするというものだ。
しかも遠くない将来、そのときが訪れるであろう。
すると通貨が暴落して、生活が困難になるだろうといわれている。
多くの人が、見通しの立たない生活を強いられるのだ。

そのときに指針となるのは各国の財政破綻である。
最近ではアイスランド通貨のクローナが暴落した。
そして今回はギリシアの番である。
これらの国を注意深く観察すると、経済の動向がよく見えてくるはずである。
すると資産運用のコツが身についてくる。
うまくいけば日本の通貨危機で、財産を大きく増やすことも可能になる。

2.第二のリーマンショック再来
これはすぐに起こるかもしれない。
ギリシアの国債は日本と違い、外国の投資家によって多くが買われている。
これが債務不履行となったら、欧米の金融機関が打撃を受けるかもしれない。
すると企業への融資が減って、多くの国で不景気になる。
こうならないように各国の政府は、ギリシアへの緊急融資を発表している。

しかしこの危機を回避しても、今度はユーロ不信が待っている。
今回の危機で、ユーロのアキレス腱が発覚した。
その結果、急激なユーロ安に陥った。
為替の急な変動は、ユーロ圏の企業に大きな影響を与える。
次第にユーロ圏にとどまらず、全世界に波及していくものだ。
現に日本の株価も急激に下落している。

こうなると、いつ恐慌が発生してもおかしくない状態になる。
そう、第二のリーマンショックである。
しかも起こる確率は決して低くない。
企業や個人はこの可能性を考慮して、意思決定を行ったほうが無難かもしれない。

2 件のコメント:

  1. 少し紛らわしいので確認したいのですが、イギリスはユーロ導入国ではありません。ポンドです。

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  2. >匿名さん
    間違いの指摘ありがとうございます。
    早速、修正いたします。

    確かにギリシアの影響は受けますが、ユーロではありませんでしたね。
    失礼しました。

    返信削除