小さな出来事の積み重ねを語るブログ

2010年5月16日日曜日

日大の情報流出事件からみる対策方法

2010年4月26日、史上空前の流出事件が発生した。
最初に発見したのは、ファイル共有ソフトの利用者。
あるフォルダをみると、女性の写真が多く載っていた。
内容から察するにどうやら不倫相手。これはけしからん!

この人は2chのスレッドの『シャレタマ』に持ち込んだ。
するとの内容に興味を抱いたスレッドの住人は、即座に調査を開始した。
実はこのスレッド、多くの愉快犯が利用し、悪名高いものだった。
一度流出事件などが起こると徹底的に調べ上げられ、関係者に嫌がらせをするという。
彼らは探偵顔負けの調査能力を駆使して、素性を調べ上げていった。


【「不倫相手が二人!?許せない。」
性器を露出した写真やあられのない写真。
またメールの内容も流出し、そこから流出源が特定。
しかも奥さんがブログを書いているみたいで、そこは個人情報のオンパレードだった。
妻や子供の名前はもちろん、通っている学校や日常など、あらゆることがわかった。
もちろん不倫相手の二人も調査された。
悪いことに携帯のメアドから電話番号、住所などの個人情報も判明。
愉快犯たちは調べるだけでは飽き足らず、本人に直接的に嫌がらせをした。
「妻のメールに不倫の証拠を突きつけてやったぜ!」
「俺は直接電話を掛けたよ。」
「彼女たちに本人自身の写真を送ったぜ。」】


ここまでの内容は目に当てられないようだが、過去の流出事件とは大差ない。
実はここからが今回の事件の真骨頂である。
この流出源の男性は日大の職員で、流出は不倫関連だけでなく大学の極秘データも漏れていた。
過去の医療ミス、不正入学の情報、懲戒免職情報などだ。

ある元講師は痴漢で懲戒免職になり、その後ケーキ屋を営んでいたという。
しかし事件でリストが流れ、愉快犯たちの調査で近況が判明した。
すると店に嫌がらせの電話が殺到して、ケーキ屋は閉店に追い込まれたという。
また教授の女子生徒に対するセクハラメールも、中身がすべて公開されてしまった。
その教授はすでに懲戒免職をされているが、これらの内容で大学の威信低下は免れないだろう。

今回の事件はコンピュータウィルスによってもたらされた。
それは小さなことかもしれない。
しかし結果としては重大なものになってしまった。
当事者が立ち上がりができないぐらいに・・・

しかもこの事件は決して他人事ではない。
あなたの身の回りでも十分起こりえることだ。
どうしたらいいか?
これらの事件に遭遇しないために、いくつかの方法がある。

1.ファイル共有ソフトを使わない
情報流出を真剣に考えている人であれば、これは絶対に守るべきであろう。
ウィルスの元凶の大半はここからきている。
これを利用することでリスクが大きく跳ね上がるのだ。

2.セキュリティーソフト
これらをインストールし定期的な更新、検索をすれば大抵のウィルスは防げる。
しかしインストールだけでは効果が半減するので、定期的な点検は忘れずに。

3.暗号化
重要な情報は暗号化するとよい。
特にソフトを利用した暗号化は強力なのでお勧め。
最新の暗号は解読する方法がないのである。
これなら流出しても洩れる心配はない。
ただしUSBメモリやWindowsについている暗号は、解読されやすいのでお勧めしない。

4.無線LAN機器の暗号機能の増強
これらの暗号が弱いと自分の通信内容が筒抜けになってしまう。
古い機器を利用している人は、最新のに買い換えると無難である。
なぜなら古い機器の暗号技術は、解読方法があるからである。


以上の4つをあげたが、1と2は是非実践してほしい。
これだけでだいぶ違ってくる。

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