小さな出来事の積み重ねを語るブログ

2010年4月25日日曜日

民主党が危機に陥っている最大の理由

いかなる強大国といえども、長期にわたって安泰でありつづけることはできない。
国外には敵をもたなくなっても、国内に敵を持つようになる。
外からの敵を寄せつけない頑健そのものの肉体でも、体の内部の疾患に、
肉体の成長に従いてゆけなかったがゆえの内臓疾患に、苦しまされることがあるのと似ている。

          ―ハンニバル・バルカ―

この一句はカルタゴの武将、ハンニバルの言葉である。
それはローマに対しての予言であった。
かつてローマ帝国はカルタゴとの戦争に勝ち、領土を大きく拡げた。
しかしあまりにも大きくなりすぎたために、内部でさまざまな問題が発生。
経済格差や内乱などに苦しめられた。
紀元前の話である。


そして2000年以上経過した現在。
日本の民主党政権は、史上空前の議席数を獲得して与党になった。
あまりにも強大なため、他の政党が立ち向かえないほどだ。
しかしそんな民主は今、最大の危機に陥っている。
2010年4月に行われた世論調査で、内閣支持率は30%を切ったのだ。
カネの問題やリーダーシップのなさ、内部対立などさまざまにある。
あまりにもひどいため、国民に見放されかけている。
ではなぜこのような状態になったか。
それは民主党が大きくなりすぎたからである。

どんな組織にも言えることだが、急成長した場合は注意することがある。
それは組織運営の改革である。
いっぱんに小規模と大規模の組織は、性格が大きく異なる。
小規模には小規模なりの、大規模には大規模なりの運営の仕方があるのだ。
もしこれらの違いに気づかないと、運営でつまづいてしまう。
そうなると、いかに個々が優秀でも、組織として力を発揮できないのだ。
過去にライブドアやNOVA、グッドウィルなどは、縮小したり散っていった。

民主党も例外でない。
今、組織の中で、小沢派と反小沢派が対立しているという。
また執行部を激しく批判する身内もいる。
内部に敵を持っていると、民主党は力を発揮できるはずもない。
民主党は一刻でも早く組織改革をして、鳩山首相を助けるべきだ。

さもなければ日本という国は、迷走をし続けることになるだろう。
あるいは寄生虫の餌食になることも考えられる。

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